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2012年8月4日

【ドン底からの脱出作戦! 】

by katsuyuki.hara

いつからだってやり直すことはできる。

わたしが探偵だった頃の話だ。
大阪市西成区のあいりん地区で張り込みをしていた。

ある人物を一週間、ずっと探していた。

 

 

 

その地区には「わけありの人々」が、大勢たむろしていた。


朝からワンカップ酒をガブ飲みしているホームレスの方々や、
日雇いの求人を求め、その日の仕事にありつこうと
されている人々が多数いた。


当時のその地区には、なんとも言えない悪臭が漂っていた。

事業を経営していたが、倒産で、ホームレスになった
元社長や、人生を投げ出している人などもいた。
さまざまな事情で、この地域に居住せざるずを得ない
人々や、安住の地として住み着いている方々もいた。

 

わたしはボロボロの服装に着替え、労働者に扮装していた。

 


この地域には、普通では考えられないくらいの安宿がある。

 

わたしは探しだそうとしている人物の写真を手に持ち、
一軒一軒尋ね歩いた。
毎朝、5時の始発に乗り、一週間、来る日も来る日も、
この地域を探し回った。

 

しかし、一向に手がかりはつかめない。

 

この地域の住人の方々は結束が堅い。
それは皆それぞれが、わけありだという事情を
充分飲み込んでいるからだ。

 

自由な中にも強固な連帯感を持っていた。
さまざまな敗北感や挫折の理由を抱えながら、
この地に流れ着く。

 

そして当初は一時の隠れ蓑に過ぎなかった仮の住まいが
いつの間にか、居心地が良くなり終の棲家となる人々もいた。

 

わたしは、自分が住む現実とかけ離れたこの地に佇み、
以前、読んだ新聞記事を思いだした。
作家の黒岩重吾氏の半生についての記事だ。

 

要約すると、


黒岩氏は、大学卒業後、証券会社に就職。自分でも株を
やって大成功。有頂天となり、夜の街を遊び歩く生活になる。

 

しかし不摂生がたたり原因不明の病気で、全身不随の身に。


3年間に及ぶ暗く長い入院生活の間に株は暴落、家も財産も
全て失う。何度も「我が身の不幸」を嘆き、死のうとした。

 

その時、黒岩氏は学生時代に読んだカミュの「シジフォスの神話」
を思い出す。ギリシャ神話を題材にした物語で、
シジフォスが重い石を何度も山の頂上に押し上げようとする
が、その度に石が転がり落ちていく。

 

際限がなく、一種悲劇
的である努力を人間の象徴でもあると捉えた。

 

黒岩氏は「これだ」と思った。人間の人生は、しょせん、
苦しみの連続。自らの不遇を嘆いても仕方がない。

 

「これからの人生、自分も大きな石を背負って生きていこう」


そう割り切った瞬間、「生」への闘志がフツフツとわいた。

 

作家になろうと決意したのも、体が不自由でも、
手が多少動けば、文章が書けると考えたからだという。

 

黒岩氏は言う。

人生において、意志と努力が90%で、
運はそのプラスアルファだという。意志と努力さえあれば
どんな不運な人間でも人並み以上のことができると。

 

黒岩氏が退院後、日雇い労働者の暮らす大阪釜ケ崎で
生活した。

 

そこの住人のなかには、
「人生で一番大切な闘争心」が欠けている人もいた。
酔っぱらって道端に寝転がり、働かず一日中ぼんやり
していようとも、とがめるものもいない。

 

ただ食べて寝るだけの「ぬるま湯」生活にどっぷりと
つかり、抜け出そうという意志もない。無駄な人生だ。

 

黒岩氏は、自身の「どん底からの再出発体験」から
例えすべてを無くしても、また一からやり直そうとする
チャレンジ精神「裸一貫」の復権を説いていた。

 

まさしく私の目の前にしている光景そのものだった。

 

 

その時

「こんな生活は絶対に、したくない」と私は強く思った。


当時の私は探偵をしながらも、借金を重ね、返すために
借りるを繰り返し、どんどん金額が膨れ上がっていた時だった。

 

「このまま、今のように借金を繰り返していると、
私の近い将来は、こんな生活をすることになる!」


「ウッ」っと胸にグサッとフォークで突かれるかのように思った。

 

私の眼前の光景と、黒岩氏の体験記事、
そして私の借金漬けの現実がピタッと重なった。

 

 

結局、「いつかどうにかなる」という根拠の無い
楽観主義である自分の弱さと甘さから「ぬるま湯」に
わたしもどっぷり浸かっていると、私の未来は必ず
こうなることを、まざまざと眼前の光景が教えてくれた。

 

 

当初探していた人物は、この地区では出会わなかったが、
私には、この時の体験は強烈に脳裏に刻まれた。

 

それから私は覚悟を決めた。

 


私にも黒岩氏と同様の「闘志」がわいてきた。
それは自分の甘さと弱さに克つための闘志だった。

 

わたしの場合、【本当にやりたいこと】があるはずなのに、
ヨガのインストラクターから探偵まで、ありとあらゆる職業
を体験してきた。

 

常に心の中は「何かがやりたいはず」なのに、
それが見つからずモヤモヤしていた。


何か別の仕事で代用しようとするのだが、どうしても
心が充たされない。

 

どうしても自分自身の心の底からの
【本当にやりたいこと】が見つけたかった。

 

この辺の経緯は拙書『本当にやりたいことの見つけ方』に書いたので省く。

 

同時に、私はどんどん深みにはまる借金地獄を
何とかしたいと熱望していた。

 

そこで私は考えた。


ドン底からの脱出作戦だ。

 

現状の「問題」に焦点を当てると袋小路に迷い込むことは
充分体験済みだった。

 

私の場合、それを解決する方法は「望ましい未来」から
現状を考えるほうが良いのではないかと考えた。

 

つまり、自己と徹底的に対話し【本当にやりたいこと】を
明確にしてから、「現状の問題解決」をする方が、一見
回り道をするようだが、結果的に早いという結論になった。

 

というのは


借金完済は「手段」であり私の「本当の目的」は
自分の心の底からの【本当にやりたいこと】で
世の中の役に立つ存在になり、貢献してから
他界することだから。

 

 

ビジョンが明確になってから、具体的な返済計画を
作成した。そして自分の【本当にやりたいこと】で
自分自身が生き生きしてコツコツと返済しようと
決意し行動した。

 


そして具体的かつ現実的に実行した。

 

現在
本当に「心の底から決意し」


どん底からでも
「本気で、やればできた」を実感している。

 





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